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切手の話 vol.1 マカオの切手

僕も小学生ぐらいの頃には切手を集めたりしていたのですが(当時は切手ブームだったのです)、中学に入る頃から熱は冷め、きれいだなと思う切手が目の前を通り過ぎても、特に自分で集めようと思わずにこの歳に至りました。

しかし、Letters to Samuelというレーベル名で「手紙」をコンセプトにしながら、切手や郵便のことにまったく無頓着なのもいかがなものか。そう考えていた矢先、書店で手に取ったのが加藤郁美さんの『切手帖とピンセット』でした。

この本、きれいな切手や愛らしい切手がたくさん載ってるんですね。その後、切手に詳しい方から話を聞いたり、切手の会に参加する機会があって、どんどん切手熱が燃えさかり、とうとう何十年ぶりかに自分でも集め出したというわけです。

その集めた中からいくつか紹介していこうと思うのですが、最初に言っておきますと、このとおり素人ですから正当な切手の解説などはできません。ただ、取りあげた切手について僕の思うところを述べるという感じになります。そういうおつもりでお付き合い頂ければと思います。

今回、取りあげるのは1991年のマカオの切手です。マカオの職業を紹介したシリーズなんですが、上の写真は占い師。まず何よりも、このイラストが味わい深い。たぶん男性が占い師で、女性がお客さんなんでしょう。肩の力が抜けた女性のポーズを見ると、あまり深刻な相談内容ではないという気がします。占い師の方もリラックスした感じですが、それでいて身を乗り出して耳を傾けている様子が窺えます。ちなみに壁に貼られた手相図には感情線が描かれてないですね。何か理由があるんでしょうか。

右はどうやら理髪師のようです。僕は中国語はまったくわかりませんが、「街道剪髪佬」と書いているところを見ると、たぶん街路脇でこうして営業しているんでしょう。このイラストも子供が足をぶらんとさせたまま、うなだれて髪を刈ってもらっている様子が非常に愛らしい。このイラスト、エミリオ・セルバンテスさんというマカオ生まれの画家の方が書いているんですが、マカオの街の臨場感がとてもよく伝わってきます。

マカオは1999年までポルトガル領だったので、91年のこの当時の切手には「REPUBLICA PORTUGUESA」(ポルトガル共和国)という表示が入ってます。「澳門」はマカオの漢字表記ですね。

色々調べてみると、マカオは住民自治が進んでいたために、ポルトガルは早い段階から植民地支配を放棄しており、中国政府に返還したがっていたらしいのですが、むしろ中国側からの要請で香港と同時期の返還になったようです。こうやって芋づる式にあれこれとわかってくるのも切手の面白いところです。

ということで、この切手の話は今後シリーズ化していくつもりです。「ポール工房の話と関係ないじゃない」と言われたらそれまでなのですが、うーん、何と言いますかね、息抜きとでもいいましょうか。何よりも、僕自身が切手の話をしたいので、宜しくお付き合いお願いします。

2013年6月24日 月曜日


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