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イッタラのマグカップ

P1010534_DxOおかげさまで新作のブックカバー、たくさんの方からご注文を頂いています。どうもありがとうございます。

写真はフィンランドのイッタラ社のマグカップ。約7年前、1ヶ月ほど東京で勤務することがあり、そのときに記念として池袋西武で購入したものです。食器にはあまり使われないターコイズ色が気に入って買ったのですが、それ以来、このカップで何千杯ものコーヒーを飲んできました(コーヒー党なのです)。

TEEMA(ティーマ)というシリーズのマグカップで、元々は北欧デザイン界の巨匠カイ・フランクが1948年にデザインしたKIRTA(キルタ)というシリーズを、さらに同氏が1981年に改良したもの。つまり、改良時から数えても少なくとも33年前のデザインというわけです。もちろん、このTEEMAは今も販売されています。

以前、食器関係の問屋をしている方からこんなお話を伺いました。単に商品を仕入れて卸しているだけでなく、メーカーさんの相談相手もされている方ですが、メーカー担当者から「新作を出したい」という要望をよく受けると。やはり目先を変えたくなるというか、とくに既存品の売れ行きが悪いと新商品を投入したくなるのでしょうか。そういう要望にはこう答えているそうです。
「強い定番があれば、新作はいらない」

P1010535_DxO作り手から言えば、ずっと作り続けられるもの。これはお客さんの側から言えば、時代に関係なく使い続けられるものになりますが、そちらを育てていく方がはるかに大切と。このTEEMAのマグカップはまさにそういう定番品だろうと思います。

先日もたまたま、このマグカップがどこかに行ってしまって、家の中をさんざん探し回りました。ふだん、大切に使っている意識はあまりなかったのですが、そのときに初めて自分がどれだけこのカップを大事にしてきたか、改めて気付かされた次第。そういう存在になり得るものを作るというのは、作り手にとってひとつの理想かもしれません。

もちろんマグカップは無事に見つかっています。おかげで、こうして撮影できております。そもそもマグカップをなくす方がどうかしているのですが。

さて、僕のいる岡山市内は暖かくなったり、また雪がちらついたりしながら、徐々に春の気配が増してきました。鳥がさえずり出したり、野良猫たちが鳴き出したり、庭先がどんどん賑やかになっていますよ。

2014年3月7日(金)

 


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